腱板断裂

腱板断裂について説明したいと思います。

腱板断裂とは、肩の腱板つまり棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋の4つの筋肉でどれかが断裂している状態です。

特に棘上筋に多く見られます。40代の男性に多く表れる症状の肩関節障害の一つです

肩を使う事が多い職業の方に多く発症しやすく、原因は転倒などの外傷や重い物を持ったりする事で腱板の停止部が骨から剥離したりもします。

ここで、なぜ棘上筋に多いかというと、棘上筋の筋内腱は、上腕骨の大結節前方部に停止しています。そのため棘上筋後方部分が断裂しても停止腱のある前方部分が残っていると、棘上筋は機能します。棘上筋の後方部分は薄く膜状の組織なっています。棘上筋の停止部分の血行が悪くなりやすいので切れやすくて、障害があった際に治りにくい特性があります。

断裂した場合、整形外科等での治療が必要となってきます。

腱板断裂の8割は保存療法で症状が改善されるとされています。腱板断裂の多く発生する部位は、大結節の棘上筋〜棘下筋腱付着部は、血行が悪いので断裂した場合腱板の自然な回復は、期待できません。そのためリハビリを中心とした保存療法を行って、それでも改善しない場合は手術を考えます。

手術療法には、直視下法と関節視下法があります。

  • 直視下法のメリットは、腱板付着遠位側の強固な固定が可能です。術後の筋力回復・機能回復が良好です。デメリットとしては、侵襲が大きく術後合併症の率が高くなります。
  • 関節鏡視下法のメリットは、侵襲が少ないため術後完成症が少ない。術後の疼痛緩和に効果があります。術後の関節可動域が改善しやすいです。デメリットとしては、術野が限られるため高い技術が要求されます。筋力や機能回復が直視下法より劣ります。

術後は約3〜4週間は断裂した腱板が再断裂しない様に肩を外転肢位を保たなければならないです。この時期はゆっくいりとした他動運動のリハビリがいいです。4〜7週間後では、軽く自分で動かしてしていき、段々負荷をかけていきます。

リハビリ中は、食事や運動を適度にやっていく事で早期に改善を促していく事が大事となってきます。

肩関節インピンジメントについてお話したいと思います。

肩関節インピンジメント? それって肩こりの一種?

と思われた方もいるかもしれません。

違います。これは、肩の関節内で上腕骨と肩甲骨や関節内の筋肉や靭帯がぶつかっている状態です。

インピンジメントは、衝突という意味です。

肩関節インピンジメントは、よく野球選手、特に投手に多い症状です。投球フォームによって

  • Wind up phase (ワインド アップ フェイズ):いわゆるタメの状態です。
  • Early cooking phase (アーリー コッキング フェイズ) :
  • Late cooking phase (レイト コッキング フェイズ) :ここで大きな初速が出ます。
  • Acceleration phase(アクセレレーション フェイズ):ボールを離すまでの期間です。
  • Follow through phase(フォロー スルー フェイズ):投げ終わるまでの期間を示しています。

以上の5つによって構成されます。他にもHip First や Shoulder First という状態もありますが、長くなるので今回はやめておきます。無理な投げ方をしていると肩や肘を壊します。綺麗なフォームでしっかりと筋肉をつけていく事が重要になってきます。

話を戻します。肩関節インピンジメントには3つあります。

  • 肩峰下インピンジメント :烏口肩峰アーチと肩峰下滑液包・腱板との間で発生します。
  • インターナルインピンジメント :肩関節内の関節窩と腱板・関節唇との間で発生します。
  • 烏口下インピンジメント :烏口突起と上腕骨の小結節との間に肩甲下滑液包や肩甲下筋が挟まれる事で発生します。

正常な肩関節の内部でも常に肩を動かす事によって筋肉や靭帯が圧迫されたりしていますが、関節と関節の間に遊びみたいな空間があるので、痛みや症状が発生しません。加齢や日常生活等で肩関節に負担がいっていると、ある時急に痛みがきたりもします。

では、以上の3つのどこで問題が発生しているのかを診るためにはどの様にしたらいいのでしょうか?

整形外科等で使われているテスト法は

  • Neer impingement sign
  • Hawkins-Kennedyimpingement sign
  • Horisontal adduction test

があります。この診断と元にしてMRIやレントゲンを使って総合的に診断されます。状態によっては手術を勧められたり、注射をしたりもします。症状が重い方になると長期間のリハビリが必要になることもあります。

 

肩こりと思っていたのが実は、肩関節インピンジメントということもあります。当院でも軽度の症状であれば対処できます。しっかりと状態を診させていただければありがたいです。

また、夜寝ていると、だんだんと肩が痛くなってきて痛みで目を覚まして、また寝る・・・朝になっても寝た気がしない・・・起きようとすると肩が固まって痛い・・・

こんな経験ないでしょうか?

これって夜間痛です。実は夜間痛の原因がいまだはっきりとは分かっていません。

一つの説として、肩峰下圧が上昇しているのではないかという説があります。

肩峰下の圧が上昇してしまうのは、肩関節液の袋である肩峰下滑液包の急性炎症、腱板付着部の炎症によってと考えられています。また、肩関節包が大きくなって線維化する事で内部の容積が少なくなる事で圧力が上がると考えられています。

ここで肩峰下ってどこ?と思われた方もいると思うので解説します。

肩峰下は、肩峰、烏口肩峰靭帯、烏口突起で構成される烏口肩峰アーチの下のことをさします。

ここで話を戻します。以上の事から夜間のツライ肩の痛みを取るには、肩関節包内を広くするのと、烏口肩峰アーチの下の圧上昇を抑えるのが大事になってきます。 これは、当院の治療でも対応可能です。しかしながら場合によっては対応のできない肩の状態もあります。

また、肩のツライ夜間痛が発生する原因として考えられるもう一つの原因として、上腕骨内圧の上昇が考えられます。これは、上腕骨内部の圧が上昇している状態で、上腕骨内の血液が上腕骨内部に溜まる事で、上腕骨の内圧が上昇する事で夜間痛が発生していると考えられています。つまり、血管のつまりです。

上腕骨に栄養供給する血管は前面に前上腕回旋動脈、後面に後上腕回旋動脈がある。前者の血管周囲には肩甲下筋があり、後者では棘下筋や小円筋がある。これらが筋痙攣を起こすことで血管に対する圧迫が生じる。引用(運動器疾患のなぜ?がわかる臨床解剖学 医学書院)

となっているからです。また、血液には動脈と静脈があります。動脈は酸素が多く、静脈は二酸化炭素が多いです。静脈の方が圧迫に弱いです。そのためには、夜間痛の改善の為には、腱板筋が極度な緊張状態とならない様に姿勢を工夫したり、血管を圧迫しないようにするなどの対策が重要となってきます。

まとめます。現在の肩の夜間痛の原因としてははっきりとしませんが、主に考えられる原因が、肩峰下の圧が上昇、上腕骨内圧の上昇と考えられています。

当院の治療としては、姿勢(骨格)と筋肉を調整する事でツライ肩の夜間痛からの1日でも早い改善を図ります。

また肩こりと変形性肩関節症についてお話したいと思います。

肩こりと変形性肩関節症は、同じではないですよ!

簡単に言うと変形性肩関節症は、軟骨が減って肩が痛み、動きも悪くなる病気です。

どういった状態になっているかというと、肩の関節は、上腕骨の骨頭が肩甲骨の受け皿に収まる形になっています。上腕骨の骨頭と肩甲骨の受け皿の表面は、弾力のある軟骨で覆われています。

その軟骨が減ったり、なくなってしまう状態が変形性肩関節症です。軟骨がなくなってしまうと、骨どうしがぶつかってしまうので、強い痛みが発生して、人によっては骨の形も変形してしまうこともあります。

この変形性肩関節症の原因が、骨折や脱臼などです。

変形性肩関節症は、整形外科で撮られているエックス線のレントゲンの検査で診断できます。実は、軟骨はエックス線では写らないので正常な肩関節は、上腕骨と肩甲骨の間の隙間があって、上腕骨骨頭は丸い形をしています。しかしながら、変形性肩関節症は骨と骨の間にある軟骨がすり減ってしますがために、隙間が広がってしまって、上腕骨の骨頭が変形している事があります。

よくご高齢の方に多い 膝が痛い、股関節が痛いといった症状が多いのは、体重がそれぞれの膝関節や股関節にかかってくるので関節を痛めやすいからです。

整形外科等の病院における変形性肩関節症の治療としては、薬物療法 運動療法 が基本となります。

薬物療法として、ステロイド性の消炎鎮痛剤の内服薬や湿布薬などの外用薬を使います。痛みが強い場合は、ステロイド薬やヒアルロン酸を直接肩に注射をする事もあります。運動療法は主に理学療法士が担当するのですが、一般的に痛みが強い時は行わず、痛みが治まってきてから行います。

 

ですが、いちど損傷した軟骨は元に戻る事はないので徐々に進行して日常生活に支障がある方もいらっしゃいます。この様な保存療法で効果がない場合は、手術が行われます。関節鏡手術人工肩関節手術です。簡単に説明すると

・関節鏡手術は、肩関節に小さな穴を開けて関節鏡や器具を入れる事で炎症を起こしている組織や軟骨のかけらを取り除くのが目的で、骨の変形等を治すのではありません。比較的症状の軽い方にされるみたいです。

・人工肩関節手術は、肩の関節を人工関節に置き換える手術です。人工骨頭置換術と人工肩関節全置換術があります。また、最近では人工肩関節手術を行っても、腕を持ち上げるためには、三角筋と肩関節周囲にある腱板の働きが必要なのですが、それがうまく働かない事が多い事があるようでリーバース型人工肩関節の手術が注目されています。この術法は従来の人工関節とは逆に肩甲骨側に骨頭をつけて、上腕骨側に受け皿を設置する事で肩関節を安定させるのにとても効果的だそうです。 気になる方はかかりつけの医師に相談してもいいかもしれませんね。

肩こりは筋肉や姿勢の状態から引き起こされる事が多く、変形性肩関節症は、関節の中の問題となってきます。

お気軽にご相談ください。




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鍼灸治療が中心の治療院を福岡天神で行っています。お体の全身を調整する治療を得意としています。また耳鍼治療を取り入れており、不定愁訴や自律神経の不調を改善することで再発を防ぐのを心がけています。